また裏柳生か

かくれさと苦界行 (新潮文庫)

吉原御免状の続編。
柳生義仙、荒木又右衛門といった伝説レベルの剣豪を相手に、
作者の脳内最強剣士が俺TUEEEEEEする話天才剣士が因縁の戦いに挑む話。
宮本武蔵の養子で天賦の才があり、実は後水尾天皇の遺児でナチュラルボーンモテ男のイケメンとかどんな厨設定だよという魅力的な主人公が、活気あふれる吉原を舞台に、老中の邪悪な野望を阻止せんと立ち回る様はひどく痛快


というだけでは決して無く、斬るか斬るまいか悶々と悩み倒しても敵を目の前にすると本能で体が動いてしまって後で悔やんだり、敵に通じている女郎と思いを交わしてしまい深く悩みこんでみたり*1、と
かなりウェットな描写*2が多く、カッコイイ話でした。
あと風俗の描写がそこかしこにちりばめられてて雰囲気出ます。
ミストレスとかやりたくなるよ。


とにかく歴史上「定かではない」部分を持ってしまうと
伝奇作家はとんでもない捏造で埋めてしまうのだなぁと思いました。


主人公の性能はたぶんこんな感じ↓


松永誠一郎(マネキン、クロマク◎、カタナ●)
《一期一会》《二刀流》《ミスター・ビッグ》
コネ:後水尾天皇(--L-)
社会:吉原

*1:しかも自分は妻帯者

*2:いろんな意味で